スローダウン RECORDS
SDRSW03
国内流通盤CD
2,300円+税
コンセプト力強い電子音楽から、熱を発するフリーなインプロ、追求していく現代のテクノへ、世界をみても他にないレーベル〈Entr’acte〉。そのレーベル作品を日本に伝えるべく、あらたに始動した〈スローダウン Records〉が手がけます。第一弾はLaurent Fairon!
Laurent Faironはフランス人。歴史遺産な実験音楽のコレクターであり、その魅力を伝えるブログを運営し、誰も知らない音楽を世に残すべく資 料提供を惜しまない。アーティストとしては無名ながら、愛好家の鏡のような存在である。本作はアートスクール時代の90年代はじめに発表した3作のカセットテープ以来となる。
再生して広がるのは、電子の連なりが泳ぎ、現れては消えていくモヤモヤとした非現実の光景。音のソースとしてバスケットボールにダルシマー、鳥のさえずり、アラブのTV音声なんかをつかい、作家が愛する実験音楽の歴史と気品が、ミュジーク・コンクレートの胸騒ぎがひろがる。それは奇怪だけともどこか柔らかくて愛嬌があり、知らず知らずに見とれてしまう。
『アイソタイプ』とはウィーンの社会学者Otto Neurathらが提唱したもので、社会経済にまつわる数字情報を大衆に伝えるため、それがなにを示しているのか一目でわかるようアイコンで表した。これを作品の材料に、同じアイコンをいくつも並べてその量を伝えるさまを音の配置と反復に置き換えて、Laurent流『アイソタイプ』が生まれた。